【初心者】先物取引の仕組み・種類をわかりやすく解説
先物取引とは、
- 予め定められた期日(未来)に
- 特定の商品(原資産)を
- 取引時点での約定価格で
この未来の売買を現時点で契約する取引です。
先物取引の大まかな取引の流れを例を使って説明します。
A子さんは1年後定年退職を迎えるA子さんのお父さんに定年退職祝いとして100グラムの金(ゴールド)をプレゼントしようと考えています。
現時点での、商品市場での金(ゴールド)の価格は、5,000円/グラム。
100グラム × 5,000円/グラム = 500,000円
A子さんは貯金が500,000円である為、1年後(ゴールド)の商品市場での金額が上昇すると、購入出来ません。(1年後もA子さんの貯金額は変わらないものとします)
しかし、A子さんのお父さんの記念すべき祝い事なので、金(ゴールド)は絶対に購入したいと考えています。
このような状況で活躍するのが先物取引です。
- 1年後に(予め定められた期日に)
- 金(ゴールド)を(特定の商品(原資産)を)
- 500,000円で(取引時点の約定価格で)
上記条件で、先物取引を利用する事で、将来の価格変動リスクを気にする事なく、A子さんはA子さんのお父さんに金(ゴールド)をプレゼントする事が出来ます。
先物取引は現物市場とは別の市場で取引されます。
- 先物取引・・・先物市場
- 現物株を利用して売買する現物取引・・・現物市場
また、現物市場と比較した場合、取引の仕組みも違ってきます。
この記事では、先物取引の
- 仕組み
- 種類
それぞれに分けて説明していきます。
先物取引の仕組み
先物取引は、商品・サービスの現在価格が将来
- 値上がりするか
- 値下がりするか
分からない状況を回避する為の取引が基本です。
また、先物市場で商品・サービスの価格が上昇・下降する変動する中で、商品・サービスを
- 購入
- 売却
それぞれを繰り返すことで、利益を狙う取引でもあります。
先物取引の特徴
現物取引と先物取引の決定的な違いは、将来、商品・サービスの価格が値上がりすると予想した場合、
- 現物取引の場合・・・「今」買います
- 先物取引の場合・・・今買わずに「将来」買います
また、先物取引は、現物取引の株式と違い、
- 取引できる期間(限月)が予め決まっている
- 差金決済による決済が可能
- 取引を行う際に証拠金という担保を差し入れる
市場 | 現物の保有 | 反対売買期限 | 取引時間 | |
---|---|---|---|---|
株式現物取引 | 株式市場 (現物市場) | あり (現物取引) | 現物取引・・・無期限 制度信用取引・・・6ヶ月 一般信用取引・・・無期限 | 平日 9:00~11:30 12:30~15:00 |
商品先物取引 | 商品先物市場 (先物市場) | あり (受渡・差金決済) | 限月あり | 平日 8:45~15:15 |
債券先物取引 | 債券先物市場 (先物市場) | あり (受渡・差金決済) | 限月あり | 平日 8:45~11:00 12:30~15:00 15:30~5:30 |
株価指数先物取引 | 指数先物市場 (先物市場) | なし (差金決済) | 限月あり | 平日 8:45~15:15 16:30~5:30 |
仮想通貨先物取引 | 仮想通貨先物市場 (先物市場) | なし (差金決済) | 限月あり | 24時間365日 |
限月
先物取引は取引出来る期間が決まっています。
この取引出来る期間の満期月を限月(げんげつ)と呼びます。
期日である取引最終日は、「納会日」と呼ばれます。
先物取引では、期日までに反対売買を行う事で取引を決済する事が可能であり、反対売買を行った場合には差金決済が行われます。
差金決済に関する記事はこちら

期日まで反対売買をしない場合、
- 現物受渡決済
- 差金決済
どちらかの決済方法を選択して取引終了となります。
決済方法
先物取引の決済は、
- 現物受渡決済
- 差金決済
2種類あります。
期日までに決済 | 期日終了時点で決済 | |
---|---|---|
現物受渡決済済 | × | ○ |
差金決済 | ○ | ○ |
期日終了時点において、
- 差金決済を選択した場合、
- 当初の取引時点の売買価格
- 取引最終日の清算価格である特別清算指数SQ(Special Quotation)
これらの差額が自動的に決済されます。
- 現物受渡決済を選択した場合、
- 買いポジション保有者・・・現金を支払い、現物を受け取る
- 売りポジション保有者・・・現物を渡し、現金を受け取る
証拠金取引
先物取引には一般的に証拠金取引制度があります。
証拠金取引では、購入もしくは売却する先物の表示する原資産価額の全額は必要なく、先物市場が取り決めた一定額の証拠金を担保にする事で取引が出来るというものです。
証拠金に関する記事はこちら

先物取引の目的
先物取引が行われる主な目的は
- リスク回避(実需)
- 投機取引目的
この2つがあります。
また、先物取引が行われる事で、先物で取引されている商品・サービスの公正な価格の形成にも寄与しています。
需要と供給のバランスとは、
- 買いたい人(需用量)
- 売りたい人(供給量)
これらのバランスの事を指し、それぞれの数量によって均衡価格は変動します。
Yahooオークション等々のオークション経験者はイメージし易いと思いますが、
- 出品者(供給者)が金額を設定して商品・サービスを出品
- 多数の入札者(需要者)が商品・サービスを入札
- 入札額が一番高い入札者が商品・サービスを購入
つまり、供給量に対して需要量が多い為、均衡価格は上がります。
逆に、オークションで
- 出品者(供給者)が金額を設定して商品・サービスを出品
- 入札者(需要者)が現れない
- 出品者が商品・サービスの金額を値下げ
- 入札者が現れ、商品・サービスを購入
この場合、供給量に対して需要量が少ない為、均衡価格は下がります。
リスク回避
商品等の現物取引を行っている方々にとって、将来の商品等の価格変動は不安材料の一つです。
そこで、将来の商品等の価格変動による利益の可能性を放棄する代わりに、損失を被らないように先物取引を利用する事で価格変動リスクを回避する事が出来ます。
大豆を原資産とする
- 生産者
- 消費者
それぞれの先物取引を利用したリスク回避を考えてみましょう。
前提条件は以下の通りとします。
- 大豆の現物市場と先物市場の取引価格は同額
- 先物売買時点では大豆先物価格は、1,000キログラム当たり46,000円で取引
原資産生産者の先物取引
原資産生産者は、畑で大豆を生産しており、生産した大豆は現物市場で売却しています。
大豆の年間生産量は15トン(15,000キログラム)で、大豆の現物市場での価格が1,000キログラム当たり42,000円以下で赤字経営になります。
原資産生産者は、一年間経営を安定させるために先物取引を利用します。
1,000キログラム当たり46,000円で取引されている先物市場の大豆先物を「15トンを売却する権利」を購入、リスク回避します。
46,000円 × 15トン = 690,000円
一年後、期日前の現物市場の大豆の価格が1,000キログラム当たり55,000円の場合
原資産の大豆の価格は、先物取引時点より上昇しています。
現物市場で実際に大豆を売却する為、55,000円 × 15トン = 825,000円の収入が得られます。
一方、原資産の大豆価格の下落回避の為利用していた先物取引で135,000円の損失を出しました。
差益が、825,000円 – 135,000円 = 690,000円となり、当初の予定通り、大豆1,000キログラム当たり46,000円での取引が出来ました。
一年後、期日前の現物市場の大豆の価格が1,000キログラム当たり38,000円の場合
原資産の大豆の価格は、先物取引時点より下落しています。
現物市場で実際に大豆を売却する為、38,000円 × 15トン = 570,000円の収入が得られます。
一方、原資産の大豆価格の下落回避の為利用していた先物取引で120,000円の利益を出しました。
差益が、570,000円 + 120,000円 = 690,000円となり、当初の予定通り、大豆1,000キログラム当たり46,000円での取引が出来ました。
原資産消費者の先物取引
原資産消費者は、八百屋で大豆を販売しており、販売する大豆は現物市場で購入しています。
大豆の年間販売量は5トン(5,000キログラム)で、大豆の現物市場での価格が1,000キログラム当たり50,000円以上で赤字経営になります。
原資産消費者は、一年間経営を安定させるために先物取引を利用します。
1,000キログラム当たり46,000円で取引されている先物市場の大豆先物を「5トンを購入する権利」を購入、リスク回避します。
46,000円 × 5トン = 230,000円
一年後、期日前の現物市場の大豆の価格が1,000キログラム当たり55,000円の場合
原資産の大豆の価格は、先物取引時点より上昇しています。
現物市場で実際に大豆を購入する為、55,000円 × 5トン = 275,000円の支出をします。
一方、原資産の大豆価格の上昇回避の為利用していた先物取引で45,000円の利益を出しました。
差益が、275,000円 – 45,000円 = 230,000円となり、当初の予定通り、大豆1,000キログラム当たり46,000円での取引が出来ました。
一年後、期日前の現物市場の大豆の価格が1,000キログラム当たり38,000円の場合
原資産の大豆の価格は、先物取引時点より下落しています。
現物市場で実際に大豆を売却する為、38,000円 × 5トン = 190,000円の支出をします。
一方、原資産の大豆価格の上昇回避の為利用していた先物取引で40,000円の損失を出しました。
差益が、190,000円 + 40,000円 = 230,000円となり、当初の予定通り、大豆1,000キログラム当たり46,000円での取引が出来ました。
一方、原資産の大豆の価格が上昇するのを回避する為、先物取引を利用していた為、135,000円の損失を出しました。
投機取引目的
投機取引・・・取引の目的物を現実に受渡ししないで、相場の変動によって生ずる差額を利得しようとする売買取引
出典:Wikipedia
小難しい言い回しですが、要は「市場の商品・サービス価格が上下する事で、金儲けしようとする事」です。
先物取引は空売り(ショート)が可能であることから、投機目的でも取引されます。
空売り(ショート)
先程、投機取引とは「市場の商品・サービス価格が上下する事で、金儲けしようとする事」と説明しました。
市場の商品・サービス価格が上昇、利益を得る事はイメージ出来ます。
株式を例に出すと、株価10,000円で購入した株式が、1ヶ月後に
- 株価10,5000円になっていれば、500円の利益
- 株価9,500円になっていれば、500円の損失
しかし、先物取引では、市場の商品・サービス価格が下落しても空売り(ショート)する事で、利益を得る事が可能です。
空売り(ショート)とは、投資対象である現物を所有せずに、対象物を(将来的に)売る契約を結ぶ行為の事を指します。
この記事で空売り(ショート)の細かい説明すると、なかなか先物取引の話題に戻れなくなってしまうので、ここでは割愛させて頂きます。
空売り(ショート)を理解する事で金融資産の取引の幅が広がります。
金融資産の知識・取引の幅を広げたい人は是非、空売り(ショート)を勉強してみて下さい。
空売り(ショート)に関する記事はこちら

先物取引の種類
代表的な先物取引の金融商品の種類は
- 株式
- 債券
- 商品
- 仮想通貨(暗号資産)
があります。
株式・先物取引
個々の会社銘柄株式での先物取引は存在しません。
しかし、
- 日経平均株価
- 東証株価指数(TOPIX) 等々
これら株価指数を取引の対象にした株価指数先物取引があります。
株価指数には
- 単純平均型・・・例)日経平均株価
- 時価総額加重型・・・例)東証株価指数(TOPIX)
の2種類があります。
日経平均株価は東証第一部上場銘柄のうち、売買が活発で市場流動性の高い225銘柄の株価の単純平均を修正したものです。
東京証券取引所より1968年1月4日を基準日(基準値100)として算出・公表されています。
株価指数先物取引の代表的な商品として
- 日経225先物・・・日経平均株価が現物
- TOPIX先物・・・東証株価指数(TOPIX)が現物
があります。
ここで株価指数先物取引の流れを説明します。
- 株価指数先物取引を開始するためには、先物取引業者の先物取引口座を開設し証拠金を入金します。
- 日経225先物が将来、上昇する下落するかを予測します。
先物取引業者と、
- 予め定められた期日・・・・・・2020年12月限
- 特定の商品(原資産)・・・日経225先物
- 取引時点の約定価格・・・16,000円
上記内容の投資対象商品の
- 購入出来る権利(買建:ロング) → 日経225先物が将来上昇すると予測
- 売却出来る権利(売建:ショート) → 日経225先物が将来下落すると予測
どちらかのポジション(建玉)を購入して保有します。
- 期日前に株価指数先物取引を決済する事が可能です。
期日前に保有しているポジション(建玉)を
- 転売・・・買建玉の反対売買
- 買戻し・・・売建玉の反対売買
これらの方法で差金決済となります。
- 期日までポジション(建玉)を保有していた場合、「SQ決済」という方法で一斉に最終決済が行われます。
SQ(Special Quotation)決済とは、最終売買日の翌営業日の決済の事を指します。
SQ値とは、先物・オプション取引における特別清算指数(最終清算数値)のことです。
また、SQ値はSQ決済日における各指標の構成銘柄の始値から算出されます。
- 取引時点の売買価格
- 期日最終日の清算価格であるSQ値
これらの差額が自動的に決済されます。
日経225先物 | 日経225mini | TOPIX先物 | ミニTOPIX先物 | |
---|---|---|---|---|
![]() | ○ | ○ | ||
![]() | ○ | ○ | ○ | ○ |
![]() | ○ | ○ |
債券先物取引
先物取引において、
- 株価指数先物取引・・・株価指数
- 商品先物取引・・・商品
- 仮想通貨(暗号資産)先物取引・・・仮想通貨(暗号資産)
取引の対象投資商品は実際に現物市場で取引されているます。
一方、個人投資家が投資出来る債券先物取引の国債先物取引での取引の対象は、実際に発行されている国債ではなく、標準物と言われる架空の国債になります。
- 利率
- 償還期限
を標準化して設定した架空の国債の事を指します。
債券先物の種類 | 取引対象 | 償還期限 | クーポンレート |
---|---|---|---|
中期国債先物取引 | 中期国債標準物 | 5年 | 3% |
長期国債先物取引 | 長期国債標準物 | 10年 | 6% |
超長期国債先物取引 | 超長期国債標準物 | 20年 | 3% |
ミニ長期国債先物取引 | 長期国債標準物の価格 |
- 利率
- 償還期限
が異なり、それぞれ別銘柄という扱いになります。
つまり、月毎に取引対象が変更される為、国債先物取引の取引対象銘柄が大量に発生してしまいます。
先物取引の取引対象が実際に発行されている国債そのものとする場合、
- 先物取引の限月が変わるごとに取引対象が毎回変更
- 投資家にとって分かりにくい
- 先物取引における価格の継続性も限月が変わるごとに途切れる
このようにデメリットが多い為、国債先物取引は標準物という仕組みを利用しているのです。
ここで国債先物取引の流れを説明します。
- 国債先物取引を開始するためには、先物取引業者の先物取引口座を開設し証拠金を入金します。
- ミニ長期国債先物が将来、上昇する下落するかを予測します。
先物取引業者と、
- 予め定められた期日・・・・・・2030年12月限
- 特定の商品(原資産)・・・ミニ長期国債先物
- 取引時点の約定価格・・・額面120円
上記内容の投資対象商品の
- 購入出来る権利(買建:ロング) → ミニ長期国債先物が将来上昇すると予測
- 売却出来る権利(売建:ショート) → ミニ長期国債先物が将来下落すると予測
どちらかのポジション(建玉)を購入して保有します。
ミニ長期国債先物の取引単位を長期国債先物の10分の1になります。 - 期日前に国債先物取引を決済する事が可能です。
期日前に保有しているポジション(建玉)を
- 転売・・・買建玉の反対売買
- 買戻し・・・売建玉の反対売買
これらの方法で差金決済となります。
- 期日までポジション(建玉)を保有していた場合、ミニ長期国債先物は長期国債先物とは異なり、受渡決済はありません。
- 取引時点の売買価格
- 最終清算値段
これらの差額が自動的に最終決済されます。
最終清算値段・・・ミニ長期国債先物取引の取引最終日の終了する日の翌日における、同一限月の長期国債先物取引の始値
国債先物取引の決済
国債先物取引では、ミニ長期国債先物以外の
- 中期国債先物取引
- 長期国債先物取引
- 超長期国債先物取引
での最終決済は現物国債の授受による受渡決済になります。
しかし、国債先物取引の取引対象である標準物は架空のものです。
そこで、国債先物取引の受渡決済に際しては、受渡しに利用可能な銘柄を受渡適格銘柄として定めています。
受渡適格銘柄は複数存在する事がある為、先物の売方が受渡適格銘柄から自由に銘柄を選択して受け渡す事が出来ます。
債券先物の種類 | 取引対象 | 受渡適格銘柄 |
---|---|---|
中期国債先物取引 | 中期国債標準物 5年 3% | 残存4年以上5年3か月未満の5年利付国債 |
長期国債先物取引 | 長期国債標準物 10年 6% | 残存7年以上11年未満の10年利付国債 |
超長期国債先物取引 | 超長期国債標準物 20年 3% | 残存19年3か月以上21年未満の20年利付国債 |
商品先物取引
商品の先物取引と聞くとイメージが難しいかも知れません。
- 企業に投資・・・株式
- 為替に投資・・・FX(Foreign eXchange:外国為替)
投資対象が金(ゴールド)や原油、とうもろこし等々の商品の場合、商品先物取引となります。
ここで商品先物取引の取引の流れを説明します。
- 商品先物取引を開始するためには、先物取引業者の先物取引口座を開設し証拠金を入金します。
- 先物取引業者と、
- 予め定められた期日・・・・・・半年後
- 特定の商品(原資産)・・・金(ゴールド)
- 取引時点の約定価格・・・5,000円/グラム
で「購入出来る権利」の契約をします。
- 期日前に商品先物取引を決済する事が可能です。
期日前の決済方法は、差金決済になります。
- 期日まで商品先物のポジションを保有していた場合、
- 現物受渡決済
- 差金決済
どちらかの方法で決済する必要があります。
期日までに決済 期日終了時点で決済 現物受渡決済済 × ○ 差金決済
○ ○ 期日終了時、差金決済を選択した場合、
- 取引時点の売買価格
- 期日最終日の清算価格である特別清算指数SQ(Special Quotation)
これらの差額が自動的に決済されます。
期日終了時、現物受渡決済を選択した場合、
- 買いポジション保有者・・・現金を支払い、現物を受け取る
- 売りポジション保有者・・・現物を渡し、現金を受け取る
暗号資産・先物取引
暗号資産・先物取引は未だ歴史が浅い取引です。
日本の個人投資家間では、先物取引よりFX取引の方が人気がある為、暗号資産取引でも暗号資産先物取引より暗号資産FX取引の方が選ばれやすい傾向があります。
どちらの取引を選択するにせよ、取引の仕組み・流れを知る事で取引の幅を広げる事は、重要な事になります。
そこで、ここでは暗号資産・先物取引の流れを説明します。
- 暗号資産・先物取引を開始するためには、暗号資産交換業者の取引口座を開設し証拠金を入金します。
- BTC/JPY-17JUN2020が将来、上昇する下落するかを予測します。
BTC/JPY-17JUN2020とは、「ビットコイン買/円売の先物が2020年6月17日で満期」という意味です。
暗号資産交換業者と、
- 予め定められた期日・・・・・・2020年6月限
- 特定の商品(原資産)・・・BTC/JPY先物
- 取引時点の約定価格・・・750,000円
上記内容の投資対象商品の
- 購入出来る権利(買建:ロング) → BTC/JPY先物が将来上昇すると予測
- 売却出来る権利(売建:ショート) → BTC/JPY先物が将来下落すると予測
どちらかのポジション(建玉)を購入して保有します。
- 期日前に暗号資産・先物取引を決済する事が可能です。
期日前に保有しているポジション(建玉)を
- 転売・・・買建玉の反対売買
- 買戻し・・・売建玉の反対売買
これらの方法で差金決済となります。
- 満期日までに反対売買による差金決済を行わなかった場合、ポジション(建玉)は満期日に決定するSQで自動的に差金決済されます。
SQ(Special Quotation:清算値)は、仮想通貨現物の満期日の決められた時間における板寄せによる値で決められます。
板寄せ・・・売注文と買注文を規定の優先順位にしたがって、順次対当させながら数量的に合致する価格を求め、当該価格を単一の約定価格として売買を成立させる方法
- 取引時点の売買価格
- 期日最終日の清算価格であるSQ値
これらの差額が自動的に決済されます。
以上、先物取引の
- 仕組み
- 種類
についての説明になります。
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