ダイオードとは?ダイオードの仕組み・回路記号・特性
最近では、蛍光灯の代わりに各家庭で
- 約40,000時間の寿命
- 消費電力が蛍光灯の約半分
- 発熱量が少ない
このような特徴を持ったダイオードの一種であるLED(Light Emitting Diode)電球が普及しています。
この記事では、そのダイオードの
- 仕組み・回路記号
- 特性
について、それぞれ説明していきます。
ダイオードの仕組み・回路記号
ダイオードは、
- P型半導体
- N型半導体
を結合させた構造になっており、
- P型半導体の端子側をアノード
- N型半導体の端子側をカソード
と呼びます。
N型半導体・P型半導体に関しての記事はこちら
【図解】半導体の特徴とN型半導体・P型半導体ついて
【図解】半導体の特徴とN型半導体・P型半導体ついて 現代の生活で私たちの生活に欠かす事の出来ない テレビ 冷蔵庫 エアコン ノートパソコン スマートフォン 等々 の電子製品には多くの半導体が使われており、半導体が生まれなければ、これほど社会...
ダイオードの回路記号
ダイオードの特性
ダイオードは、
- アノード(陽極)
- カソード(陰極)
の二つの端子を持ち、電流は一方向にしか流れません。
つまり、
- アノードからカソードへは電流を流しますが
- カソードからアノードへは電流をほとんど流しません
このような作用を整流作用と呼びます。
順方向バイアス
ダイオードの
- アノード側に正電圧(+)
- カソード側に負電圧(-)
を印加することを順方向バイアスをかけると言います。
これは、
- N型半導体領域に自由電子
- P型半導体領域に正孔
を注入することになります。
自由電子・正孔のキャリアがN型半導体・P型半導体内でそれぞれ過剰となる為、空乏層は縮小・消滅し、キャリアはN型半導体・P型半導体の接合部付近で結びつきます。
つまり、
- 自由電子がカソードからアノード側に
- 電流はアノードからカソード側に
流れる事になります。
また、自由電子と正孔の再結合に伴い、これらの持っていたエネルギーが
- 熱
- 光
として放出されます。
キャリア・・・電荷を運ぶ自由な粒子を指し、特に電気伝導体における電流を担う粒子を指します。
逆方向バイアス
アノード側に負電圧を印加することを逆方向バイアスをかけると言います。
この場合、
- N型半導体領域に正孔
- P型半導体領域に自由電子
を注入することになり、N型半導体・P型半導体のそれぞれの領域において多数のキャリアの不足が発生します。
続いて、
- N型半導体・P型半導体の接合部付近の空乏層がさらに大きくなり
- 内部の電界も強くなるため
- 拡散電位が大きくなります
この拡散電位が外部から印加された電圧を打ち消すように働くため、逆方向には電流が流れにくくなります。
拡散電位・・・P型半導体とN型半導体を接触(p-n接合)させると、
- 正孔が、P型半導体 -> N型半導体
- 自由電子が、N型半導体 -> P型半導体
それぞれが拡散していくことにより,フェルミ準位が一致します。
この、P型半導体とN型半導体の接合付近のN型半導体とP型半導体の仕事関数の差に相当する電位の段差の事を拡散電位と呼びます。
以上が、ダイオードの
- 仕組み・回路記号
- 特性
についての説明になります。
コメント