【図解あり】集積回路【IC】(半導体)の製造工程について




【図解あり】集積回路【IC】(半導体)の製造工程について

この記事では、集積回路【ICIntegrated Circuit】(半導体)の製造工程について説明していきます。

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集積回路【IC】(半導体)の製造工程の概要

積回路【IC】(半導体)の製造工程の概要

集積回路【IC】(半導体)は、半導体製造工程の

  • 前工程(ウエハー処理工程)
  • 後工程(組立工程)

を経て完成します。

前工程(ウエハー処理工程)は、ウエハー上に回路を形成して集積回路【IC】チップを作る工程になります。

後工程(組立工程)ではウエハー上の集積回路【IC】チップ11つ切り取り、配線をしてパッケージに入れる工程になります。

集積回路【IC】(半導体)の製造工程

前工程(ウエハー処理工程)

前工程はいわゆるウエハープロセスともいい、ウエハーの表面に集積回路【IC】チップを作る工程です。

微細な加工や結晶の回復処理など、物理的・科学的なプロセスが主体です。

  1. ウエハー調達
  2. 成膜工程:ウエハー上に薄膜を形成します。
  3. 感光材(フォトレジスト)塗布工程
  4. 露光・現象工程:各種半導体素子の用途に応じた微細パターンを焼き付けます。
  5. エッチング工程:微細パターンにあわせて、不要な部分を削り出します。
  6. レジスト剥離・洗浄工程

ウエハー調達

シリコンウエハーを仕入れ、集積回路【IC】チップ製造工程で処理しやすい形状のウエハーに加工します。

ウエハーのサイズは

  • φ 200 mm
  • φ 300 mm

が一般的です。

ウエハー調達

成膜工程

ウエハー上に集積回路【IC】を作る際、その集積回路【IC】の素材となる

  • 酸化シリコン
  • アルミニウム 等

の層を作る工程があります。

これを成膜工程と呼び、成膜の方法は大きく分けて3つあります。

  • スパッタ
  • CVDChemical Vapor Deposition)
  • 熱酸化

成膜工程

スパッタ

例えば、アルミニウムなどのメタル配線材料の膜を作る場合、アルミニウムの塊にイオンをぶつけてアルミ原子を剥がし、これをウエハーに積もらせて層を作ります。

スパッタ

CVD(Chemical Vapor Deposition)

日本語では、化学気相成長と呼びます。

ウエハー表面に特殊なガスを供給して化学反応を起こし、その反応で生成された分子の層をウエハーの上に形成する技術です。

化学反応を促進するに

  • プラズマ

のエネルギーが使われます。

この方法は

  • 酸化シリコン層
  • 窒化シリコン層
  • 一部の金属層
  • 金属とシリコンの化合物の層

を作るときにも使われます。

CVD(Chemical Vapor Deposition)

熱酸化

熱酸化とは、酸素などのガスが入った処理室にウエハーを入れて加熱することでウエハーの表面に酸化シリコンの膜を作る方法。

熱酸化

感光材(フォトレジスト)塗布工程

集積回路【IC】を作るには、写真の原理を使います。

そこで、ウエハーに集積回路【IC】を焼き付ける前に感光剤を塗布する工程が必要になります。

この感光剤

  • フォトレジスト
  • または単に、レジスト

と呼ばれています。

フォトレジスト(photoresist)・・・フォトリソグラフィにおいて使用される

  • 電子線 等

によって溶解性などの物性が変化する組成物

フォトリソグラフィ(photolithography)・・・感光性の物質を塗布した物質の表面を、パターン状に露光することで、露光された部分と露光されていない部分からなるパターンを生成する技術。

主に

  • 半導体素子
  • プリント基板
  • 印刷版
  • 液晶ディスプレイパネル
  • プラズマディスプレイパネル 等

の製造に用いられます。

感光材(フォトレジスト)塗布工程

露光・現象工程

露光工程

集積回路【IC】を描いたガラスマスクをウエハーに合わせ、露光機を使用してUV光を当て、フォトレジスト上に焼き付ける工程。

露光・・・集積回路【IC】製造において、

  • X線
  • 電子線
  • 紫外線 等

を使ってウエハーに照射するという文脈で使われています。

露光工程

現象工程

ウエハー上のフォトレジストの露光された部分を薬液で溶かす工程。

またこの工程で溶けずに残ったフォトレジストを、レジストマスクと呼びます。

現象工程

エッチング工程

エッチング(Etching)とは、化学薬品などの腐食作用を利用した塑形ないし表面加工の技法の事を指します。

エッチング工程

集積回路【IC】エッチング(Etching)には2種類あります。

  • ウェットエッチング
  • ドライエッチング
ウェットエッチング
  • 硫酸
  • 硝酸
  • りん酸
  • フッ酸 等

の薬液で腐食を行う方法です。

ドライエッチング

液体の薬品を使わないで腐食を行うものです。

代表的な例としては、RIE(Reactive Ion Etching =反応性イオンエッチング)があります。

この方法は、酸のように腐食性のあるイオンをぶつけて、ウエハー上のフォトレジストに覆われていない部分を削り取る方法です。

ドライエッチング

レジスト剥離・洗浄工程

  1. エッチング後、不要となったウエハー上のフォトレジストを除去
  2. ウエハーを洗浄装置の中の薬液に浸す事で、ウエハーに残る不純物を除去

レジスト剥離

後工程(組立工程)

後工程は、

  1. ウエハー上に出来上がった集積回路【IC】チップを個々に切り出し
  2. パッケージ化するという組み立て
  3. 専用のパッケージに収納して出荷

という工程です。

大きく分けて4つの工程から構成されます。

  1. プローブ検査
  2. ダイシング工程
  3. ボンディング工程
  4. モールド工程

プローブ検査

プローブ(probe)とは、

  • (傷・穴などの深さを調べる)探り針
  • 徹底的な調査 等々

という意味があります。

ウエハーの上に作られた集積回路【IC】チップの11つは、

  1. プローバと呼ばれる検査装置で金属の針によって通電
  2. テスタという装置で動作信頼性の評価テストを行います。

プローブ検査

ダイシング工程

ダイシング(dicing)工程は、半導体のウエハー上に形成された集積回路【IC】チップを、

  • ダイシングソーでウエハーを切削
  • 切り出してチップ化

する工程です。

近年は非常に薄く削られたウエハーの上にある集積回路【IC】チップをスムーズに切り取る目的で、レーザを使ったダイサーも開発されています。

ダイサー・・・材料を賽の目(ダイス)状に切断する機械

ダイシング工程

ボンディング工程

ボンディング(Bonding)工程は、

  • ダイボンティング(Die Bonding)
  • ワイヤボンディング(Wire Bonding)

に分けられ、ダイボンティング(Die Bonding)では、良品な集積回路【IC】チップをリードフレームなどの回路基板に固定。

ワイヤボンディング(Wire Bonding)では、集積回路【IC】チップとリードフレームを金属の配線で結び、外部と電気信号のやりとりができるようにします。

ボンディング(bonding)は、

  • 接合する
  • 接着する

という意味で使われています。

ダイ(Die)は、集積回路【IC】チップの事を指します。

ボンディング工程

モールド工程

集積回路【IC】チップを保護するため、

  1. 配線の済んだ集積回路【IC】チップをエポキシ樹脂で封止
  2. リードフレームから切り取り

集積回路【IC】製品が出来上がります。

モールド工程


半導体・製造工程について詳細を知りたい方は下記のWebサイトをお勧めします。

参考資料:
一般社団法人 日本半導体製造装置協会
SCREEN Semiconductor Solutions Co., Ltd
Sony Semiconductor Manufacturing Corporation
Tokyo Electron Limited.

コメント

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