年金制度と年金給付の種類・受給資格要件・受給金額

年金制度と年金給付の種類・受給資格要件・受給金額




年金制度と年金給付の種類・受給資格要件・受給金額

年金制度は設計が複雑になっており

  • どのような年金を納付しているのか
  • どのように年金を受給出来るのか

分からない人が多いと思います。

年金には、

  • 国民年金
  • 厚生年金
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)
  • 国民年金基金
  • 厚生年金基金 等々

色々な種類がありますが、この記事では公的年金

  • 国民年金
  • 厚生年金

それぞれの

  • 概要
  • 受給資格要件
  • 受給金額

に注目して説明していきます。

年金

公的年金の給付の代表である「企業・公務員活動を定年退職して、60 〜 65歳から死ぬまで政府から受給される給付金」は、公的年金の主な給付事項3つのうちの1つなのです。

公的年金の給付には

  • 老齢給付・・・一定の年齢に達した場合
  • 障害給付・・・被保険者に障害が発生した場合
  • 遺族給付・・・被保険者が死亡した場合、遺族に給付

と3つあります。

公的年金制度のうち国民年金保険料だけを納付している方は、

  • 老齢基礎年金
  • 障害基礎年金
  • 遺族基礎年金

を受給資格の権利を納付期間等の条件によって受給する事が出来ます。

また、厚生年金保険料も納付されている方は、

  • 老齢基礎年金・老齢厚生年金
  • 障害基礎年金・障害厚生年金
  • 遺族基礎年金・遺族厚生年金

を受給資格の権利を納付期間等の条件によって受給する事が出来ます。

厚生年金保険料を納付している方は、同時に国民年金保険料も納付していることになります

老齢年金

老齢年金

老齢年金は所定の年齢に達することにより、

  • 国民年金法における「老齢基礎年金」
  • 厚生年金保険法における「老齢厚生年金」

を基に支給される公的年金のことです。

老齢年金を

  • 老齢基礎年金
  • 老齢厚生年金

それぞれに分けて説明します。

老齢基礎年金

老齢基礎年金は受給資格要件を満たすと65歳から受給可能です。

老齢基礎年金・受給資格要件

20歳から60歳までの間に、国民年金保険料を10年間(120ヶ月)納付した方

老齢基礎年金・受給金額

老齢基礎年金は国民年金保険料の保険料納付期間が40年(480ヶ月)になった時、満額支給されるようになります。

満額は780,100円/年(65,000円/月)です。

国民年金保険料の保険料納付期間が40年に満たない人は、保険料納付期間に応じて老齢基礎年金の受給額が減ります。

老齢基礎年金の受給額の以下の計算式によって算出されます。

781,700円 ×(保険料済月数 + 各免除月数)/ 480(月)

免除月数とは、国民年金保険料の納付が難しい方への国民年金保険料免除制度を利用した方に適用されます。

各免除月数は以下のように計算します。

国民年金保険料の免除制度免除月数
全額免除全額免除月数 × 4/8
4分の1納付4分の1納付月数 × 5/8
半額納付半額納付月数 × 6/8
4分の3納付4分の3納付月数 × 7/8

老齢厚生年金

厚生年金保険に加入している人は、同時に国民年金にも加入していることになり、65歳から

  • 国民年金部分の「老齢基礎年金」
  • 厚生年金部分の「老齢厚生年金」

が受給できます。

老齢厚生年金・受給資格要件

  1. 老齢基礎年金の受給資格を満たしている
  2. 厚生年金の被保険者期間が1カ月以上ある
  3. 65歳に達している

老齢厚生年金・受給金額

老齢厚生年金の受給額の計算は複雑で、以下の式で受給額が決まります。

老齢厚生年金受給額 = 定額部分 + 報酬比例年金額 + 加給年金額

受給額
定額部分1,630円 × 生年月日に応じた率 × 被保険者期間の月数
報酬比例年金額平均標準報酬月額 × (9.5 / 1000 〜 7.125 / 1000) × 2003年3月までの被保険者期間の月数 + 平均標準報酬月額 × (7.308 / 1000〜 5.481 / 1000) × 2003年4月以後の被保険者期間の月数
加給年金額配偶者224,9000円
(65歳未満であること)
1人目・2人目の子各224,9000円
(・18歳到達年度の末日までの間の子
・1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子)
3人目以降の子各75,00円
(・18歳到達年度の末日までの間の子
・1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子)

障害年金

障害年金

障害年金は、

  • 国民年金法
  • 厚生年金保険法等

に基づき、疾病又は負傷(傷病)によって、所定の障害の状態になった者に対して支給される公的年金です。

障害年金を受給するには、障害状態でなくてはなりません。

障害年金に似た制度として、

  • 身体障害者手帳
  • 精神障害者保健福祉手帳
  • 療育手帳

これらの手帳制度は障害年金制度とは直接関係しません。

障害年金の障害状態は、国民年金・厚生年金保険障害認定基準という専用の基準があり、この基準で障害年金受給の有無が決まります。

障害基準

障害の程度によって受給額は違います。

また、

  • 症状が軽減
  • 悪化

した場合、障害の程度(等級)が変わる可能性があります。

障害等級1級

障害等級1級は、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状によって、日常生活ができない程度(他人の介助を受けなければ自分の身の回りのことができない程度)のものとされています。

 障害の状態
1両眼の視力の和が 0.04 以下のもの
2両耳の聴力レベルが 100 デシベル以上のもの
3両上肢の機能に著しい障害を有するもの
4両上肢のすべての指を欠くもの
5両上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの
6両下肢の機能に著しい障害を有するもの
7両下肢を足関節以上で欠くもの
8体幹の機能に座っていることができない程度又は立ちあがることができない程度の障害を有するもの
9前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
10精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの
11身体の機能の障害若しくは病状又は精神の障害が重複する場合であって、その状態が前各号と同程度以上と認められる程度のもの

障害等級2級

障害等級2級は、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が、

  • 日常生活が著しい制限を受ける
  • 日常生活に著しい制限を加えることを必要

とする程度(必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で労働により収入を得ることができない程度)のものとされています。

 障害の状態
1両眼の視力の和が0.05 以上 0.08 以下のもの
2両耳の聴力レベルが 90 デシベル以上のもの
3平衡機能に著しい障害を有するもの
4そしゃくの機能を欠くもの
5音声又は言語機能に著しい障害を有するもの
6両上肢のおや指及びひとさし指又は中指を欠くもの
7両上肢のおや指及びひとさし指又は中指の機能に著しい障害を有するもの
8一上肢の機能に著しい障害を有するもの
9一上肢のすべての指を欠くもの
10一上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの
11両下肢のすべての指を欠くもの
12一下肢の機能に著しい障害を有するもの
13一下肢を足関節以上で欠くもの
14体幹の機能に歩くことができない程度の障害を有するもの
15前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
16精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの
17身体の機能の障害若しくは病状又は精神の障害が重複する場合であって、その状態が前各号と同程度以上と認められる程度のもの

障害等級3級

障害等級3級は

  • 労働が著しい制限を受ける
  • 労働に著しい制限を加えることを必要とする

程度で、傷病が治癒していない場合は

  • 労働が制限を受ける
  • 労働に制限を加えることを必要

とする程度のものとされています。

 障害の状態
1両眼の視力が 0.1 以下に減じたもの
2両耳の聴力が、40 センチメートル以上では通常の話声を解することができない程度に減じたもの
3そしゃく又は言語の機能に相当程度の障害を残すもの
4脊柱の機能に著しい障害を残すもの
5一上肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの
6一下肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの
7長管状骨に偽関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの
8一上肢のおや指及びひとさし指を失ったもの又はおや指若しくはひとさし指を併せ一上肢の 3 指以上を失ったもの
9おや指及びひとさし指を併せ一上肢の 4 指の用を廃したもの
10一下肢をリスフラン関節以上で失ったもの
11両下肢の10趾の用を廃したもの
12前各号に掲げるもののほか、身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
13精神又は神経系統に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
14傷病が治らないで、身体の機能又は精神若しくは神経系統に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するものであって、厚生労働大臣が定めるもの

障害手当金

加えて、厚生年金保険法施行令が根拠法となり、障害厚生年金では障害等級の3級よりも軽い障害が残った場合に、一時金として障害手当金が支給されます。

傷病が治癒したものであって、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものをいいます。

 障害の状態
1両眼の視力が 0.6 以下に減じたもの
21眼の視力が 0.1 以下に減じたもの
3両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
4両眼による視野が 2 分の1以上欠損したもの又は両眼の視野が 10 度以内のもの
5両眼の調節機能及び輻輳機能に著しい障害を残すもの
61耳の聴力が、耳殻に接しなければ大声による話を解することができない程度に減じたもの
7そしゃく又は言語の機能に障害を残すもの
8鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
9脊柱の機能に障害を残すもの
10一上肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの
11一下肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの
12一下肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの
13一下肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの
14一下肢を3センチメートル以上短縮したもの
15長管状骨に著しい転位変形を残すもの
16一上肢の2指以上を失ったもの
17一上肢のひとさし指を失ったもの
18一上肢の3指以上の用を廃したもの
19ひとさし指を併せ一上肢の2指の用を廃したもの
20一上肢のおや指の用を廃したもの
21一下肢の第1趾又は他の4趾以上を失ったもの
22一下肢の5趾の用を廃したもの
23前各号に掲げるもののほか、身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
24精神又は神経系統に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

障害年金の国民年金・厚生年金保険障害認定基準を理解したところで、障害年金を

  • 障害基礎年金
  • 障害厚生年金

に分けて説明していきます。

障害基礎年金

障害基礎年金は国民年金を納付している方が受給可能です。

障害基礎年金・受給資格要件

被保険者要件と障害の程度として

  • 初診日において、国民年金の被保険者
  • 国民年金の被保険者であった60歳以上65歳未満で日本国内に住所を有する
  • 障害認定日の障害の程度が政令で定められている障害等級の1級・2級のいずれかに該当
  • 障害認定日に障害等級に該当しなかった人が65歳の前日までに該当

これらの条件を満たす事が必要です。

また、保険料納付要件として

  • 原則・・・保険料納付済期間と保険免除期間の合計が全被保険者期間の3分の2以上

    障害基礎年金・保険料納付要件・原則

  • 特例・・・直近1年間の保険料未納期間がない事

    障害基礎年金・保険料納付要件・特例

が条件になります。

障害基礎年金・受給金額

障害基礎年金の年金額は下記の通りです。

障害等級年金額(2019年度の額)
1級の障害基礎年金977,125円 (月額 81,427円)+ 子の加算
2級の障害基礎年金781,700円 (月額 65,141円)+ 子の加算
障害基礎年金・子の加算額

障害基礎年金の受給権者がその受給権を得たときに、その人によって生計維持されている

  • 18歳に到達した年度末日までの子
  • 20歳未満で婚姻をしていない障害の程度が1級か2級の障害の状態にある子

がいる場合は、障害基礎年金の額に子の人数に応じた加算額が加算されます。

子の加算額
対象者加算される(2019年度の額)
1人目・2人目の子1人につき、224,900円 (月額 18,741円)
3人目以降1人につき、 75,000円 (月額  6,250円)

2019年の障害基礎年金の受給額の例は以下のようになります。

等級支給額18際未満の子(20歳未満で障害のある子も含む)
子なし1人2人3人
1級977,125円
(月額 81,427円)
1,202,025円
(月額 100,168円)
1,426,925円
(月額 118,910円)
1,501,925円
(月額 125,160円)
2級781,700円
(月額 65,141円)
1,006,600円
(月額 83,883円)
1,231,500円
(月額 102,625円)
1,306,500円
(月額 108,875円)

障害厚生年金

障害厚生年金は、過去の厚生年金の納付額が多ければ多いほど、障害厚生年金が多く支給される制度になっています。

障害厚生年金・受給資格要件

障害厚生年金・受給資格要件は

  1. 20歳以上でかつ65歳の誕生日の前々日までの間に障害年金の申請をすることが必要
  2. 初診日の時点で年金の納付状況に大きな問題がないこと
    • 初診日の年齢が65歳未満で、かつ初診日のある月の前々月からさかのぼって1年間の間に年金の未納がない場合
    • 20歳から初診日のある前々月までの期間のうち、年金の未納期間が3分の1未満の場合
  3. 障害認定日の障害の程度が政令で定められている障害等級の1級・2級・3級のいずれかに該当

となっています。

障害厚生年金・受給金額

支給される障害厚生年金の額は人によって異なります。

障害等級年金額(2019年度の額)
1級障害基礎年金(977,125円+子の加算)+ 報酬比例の年金 × 1.25 + 配偶者加給年金
2級障害基礎年金(781,700円+子の加算)+ 報酬比例の年金 + 配偶者加給年金
3級報酬比例の年金(最低保証586,300 円(月額48,858円))
障害手当金報酬比例の年金の2年分(最低保証1,172,600円)※一時金
障害厚生年金・報酬比例の年金

報酬比例の年金額は下記の式によって算出した額となります。

受給額
報酬比例年金額平均標準報酬月額 × 7.125 / 1000 × 2003年3月までの被保険者期間の月数 + 平均標準報酬月額 × 5.481 / 1000 × 2003年4月以後の被保険者期間の月数
障害厚生年金・配偶者加給年金

配偶者加給年金の給付加算は

  • 本人が1級または2級に該当
  • 生計維持関係にある65歳未満の配偶者(事実婚を含む)がいる
  • 配偶者が一定の年収基準(前年の年収が850万円未満など)

を満たしていることが条件です。

障害等級年金額(2019年度の額)
1級・2級224,900円(月額 18,741円)
3級・障害手当金なし

下記の表は2019年の実際に受け取れる金額の一例です。

障害厚生年金の1級と2級については、障害基礎年金(子の加算を含む)が同時に支給され、それもあわせた金額です。

障害等級/家族構成独身配偶者ありの2人世帯配偶者と子2人の
4人世帯
1級約144~180万円
(月額 約12~15万円)
約168~204万円
(月額 14~17万円)
約204~252万円
(月額 17~21万円)
2級約120~144万円
(月額 約10~12万円)
約144万~180万円
(月額 12~15万円)
約180~216万円
(月額 15~18万円)
3級約60~72万円
(月額 約5~6万円)

遺族年金

遺族年金

遺族年金とは

  • 国民年金法
  • 厚生年金保険法等

に基づき、被保険者が死亡したときに、残された遺族に対して支給される日本の公的年金の総称です。

死亡者対象者支給
自営業18歳未満の子がいる妻遺族基礎年金
子が居ない配偶者・死亡一時金
・寡婦年金
会社員・公務員18歳未満の子がいる妻・遺族基礎年金
・遺族厚生年金
子が居ない配偶者
(40歳未満)
遺族厚生年金
子が居ない配偶者
(40歳 〜 65歳)
・遺族厚生年金
・中高齢寡婦加算

遺族年金を

  • 遺族基礎年金
  • 遺族厚生年金
  • 遺族給付制度

それぞれに分けて説明します。

遺族基礎年金

遺族基礎年金は国民年金を納付している方が受給可能です。

遺族基礎年金・受給資格要件

  1. 国民年金の被保険者、又は老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡した時
  2. 死亡した人の保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が加入期間の3分の2以上あること

但し、2026年4月1日前に死亡した場合、死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間に保険料の滞納がなければ受給資格は付与されます。

遺族基礎年金の受給対象者は

  • 子のある配偶者
  • その子本人
    • 18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
    • 20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子

とされています。

また、遺族基礎年金の受給対象者は、「故人に生計を維持されていた」という条件も必要になります。

具体的には、

  • 故人と生計が同一であったこと
  • 年収850万円又は所得約655万円を超えないこと(但し一時所得等は除外可)

が判断基準になり、原則として法律婚をしている家庭が対象になります。

このとき、障害年金の障害等級1級または2級の子ども(※ただし故人の死亡時点で子が独身者であること)がいる場合は、18歳を超えてもその子が20歳になるまでの間は受給可能です。

また、故人の死亡時点で胎児がいた場合には、この胎児が生きて産まれてくれば受給対象者に含まれることになります。

遺族基礎年金・受給金額

2020年度4月からの遺族基礎年金の受給額は

781,700円 + 子の加算 となります。

子の加算は

  • 第1子・第2子・・・各224,900円
  • 第3子以降・・・各 5,000円

となります。

遺族厚生年金

遺族厚生年金は厚生年金を納付している方が受給可能です。

遺族厚生年金・受給資格要件

遺族厚生年金の受給資格要件は

  • 被保険者が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき。
    • 遺族基礎年金と同様、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が国民年金加入期間の3分の2以上あること
    • 2026年4月1日前に死亡した場合、死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間に保険料の滞納がないこと
  • 老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき
  • 1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる者が死亡したとき

これらの条件で、その加入者によって生活基盤を維持されていた遺族に対して支給されます。

また受給対象者は、死亡した者によって生計を維持されていた

  • 子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)
  • 55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給可能)
子のない30歳未満の妻は、5年間の有期給付となります。

子のある配偶者、子(子とは18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の障害者に限る)は、遺族基礎年金も併せて受けられます。

遺族厚生年金・受給金額

遺族厚生年金は、老齢厚生年金の約4分の3の金額です。

中高齢寡婦加算

中高齢寡婦加算とは、

  • 夫が亡くなったとき、40歳以上65歳未満で生計を同じくしている
    • 18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
    • 20歳未満で障害等級1級または2級の障害の状態にある子

    がいない妻

  • 遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていた子のある妻が、子が18歳到達年度の末日に達した(障害の状態にある場合は20歳に達した)等のため、遺族基礎年金を受給できなくなったとき

上記いずれかの条件を満たした場合、40歳から65歳になるまでの間、遺族厚生年金に586,300円(年額)が加算される給付金の事です。

遺族給付制度

遺族給付制度とは、保険料を払ったのに年金を支給されないといった場合、第1号被保険者限定の救済策として

  • 寡婦年金
  • 死亡一時金

の2つの制度を設けたものです。

しかし、両方を受取ることができず、どちらか1つを選ぶ必要があります。

第1号被保険者とは自営業者などの国民年金のみに加入されている被保険者のことを言います。

寡婦年金

寡婦年金は、夫が老齢年金を受け取る前に死亡した際、それまで支払ってきた保険料が掛け捨てにならないよう妻に対して支給される年金です。

寡婦年金・受給資格要件

寡婦年金は、

  • 死亡時の年齢が65歳未満
  • 被保険者期間に係る保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が10年以上

の第1号被保険者が老齢基礎年金または障害基礎年金を受けずに死亡した場合、婚姻期間が10年以上の妻に60歳から65歳になるまでの間支給されます。

第1号被保険者の死亡後5年以内に請求する必要があります。

寡婦年金・受給金額

老齢基礎年金額(第1号被保険者期間に係る額)の4分の3の金額になります。

死亡一時金

死亡一時金は国民年金法に定める給付の一つです。

死亡一時金・受給資格要件

国民年金の第1号被保険者として

  • 国民年金保険料を納めた期間が36ヶ月以上
  • 老齢基礎年金、障害基礎年金のいずれも受けていない状態

で死亡したとき、その者と生計を同じくしていた遺族(配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹)に支給されます。

国民年金保険料を納めた期間については

  • 保険料の4分の1免除を受けていた期間・・・その期間の月数の4分の3
  • 半額免除を受けていた期間・・・2分の1
  • 4分の3免除を受けていた期間・・・4分の1

が保険料納付月数に算入さます。

第1号被保険者が死亡して2年以内に亡くなった方と生計を同一にしていた遺族が請求したときに支給されます。

ただし、第1号被保険者の死亡時に遺族基礎年金を受けられる人がいる場合は支給されません。

死亡一時金・受給金額
月数金額
36月以上180月未満120,000 円
180月以上240月未満145,000 円
240月以上300月未満170,000 円
300月以上360月未満220,000 円
360月以上420月未満270,000 円
420月以上320,000 円

以上が

  • 老齢年金
  • 障害年金
  • 遺族年金

それぞれの

  • 概要
  • 受給資格要件
  • 受給金額

について説明になります。

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