ブロックチェーンの仕組みを図解でわかりやすく解説

ブロックチェーンの仕組みを図解でわかりやすく解説




ブロックチェーンの仕組みを図解でわかりやすく解説

暗号資産の登場により注目されたブロックチェーン

ブロックチェーンという技術は、

  1. 既存の情報技術(IT)を組合せた技術の総称
  2. 新しく開発された技術ではない

また、暗号資産 = ブロックチェーンでは無く、ブロックチェーンは色々な分野にも応用されています。

ブロックチェーンの応用例としては

  • スマートコントラクト(契約の自動実行)・・・契約
  • トレーサビリティ(製品情報の追跡)・・・取引
  • 権利や資産の管理・・・管理
  • 本人確認・身分証明・・・証明 等々

あらゆる分野で応用されています。

2008年に誕生したブロックチェーンの技術は、約10年の間に

  • ブロックチェーン 1.0・・・暗号資産の中核技術
  • ブロックチェーン 2.0・・・金融領域(フィンテック)への活用
  • ブロックチェーン 3.0・・・非金融領域への活用

様々な技術アップデートがされています。

フィンテック(Fin Tech)とは、フィナンシャル・テクノロジーの略で

  • Financial(金融)
  • Technology(技術)

を組み合わせた造語です。

「情報技術を駆使した革新的、あるいは破壊的な金融商品・サービスの潮流」などの意味で使用されます。

この記事では、ブロックチェーン

  • 概要
  • 仕組み

についてそれぞれ説明していきます。

ブロックチェーンの概要

ブロック・チェーンの概要

ブロックチェーンの名前の由来は

  • ブロック → Block:塊
  • チェーン → chain:鎖

から来ています。

ブロック・チェーン

では、どのようなブロックをチェーンで繋いでいるのでしょうか。

ブロックと聞くと、

  • レゴのブロック
  • コンクリート・ブロック
  • ブロック塊肉

これらを想像するかも知れません。

ブロック

しかし、ブロックチェーンにおけるブロックでは、取引・履歴等々のデジタル記録を一定期間で区切った「情報の塊(ブロック)」をブロックとして扱います。

暗号資産の代表格であるビットコインのブロックチェーンのブロックには、ビットコイン取引の

  • 一つ前ブロックの情報
  • 取引日時
  • 送信者
  • 受信者
  • 取引額 等々

のデジタル記録を10分毎に区切って、一つの「情報の塊(ブロック)」として生成し続けています。

ブロック・チェーン

ブロックチェーンのチェーン(鎖)は、「情報の塊(ブロック)」を物理的に繋げているわけでは無く、各ブロックに一つ前の「情報の塊(ブロック)」の情報の一部を記録している為、比喩的にチェーン(鎖)と呼んでいるだけです。

分散型台帳

ブロック・チェーンを邦訳すると、「分散型台帳」になります。

「分散型台帳」という呼称の方が、ブロックチェーンをイメージしやすいので、「分散型台帳」を

  • 分散型
  • 台帳

それぞれに分けて説明します。

分散型

分散型とは、読んで字の如く「散らばっている状態」のことを意味します。

では、何が何処に散らばっているのかという事ですが

  • 何が・・・台帳
  • 何処に・・・インターネット上

つまり、台帳がインターネット上に散らばっています。

分散型

ビットコイン取引を行うときは、あなたが所有している

  • スマート・フォン
  • ノート・パソコン

を利用してインターネットに接続し、ビットコイン・ブロックチェーンにアクセスします。

ブロック・チェーン・ネットワーク

ブロックチェーンの台帳はインターネット上にあると先述しましたが、厳密には台帳はブロックチェーン・ネットワークに参加している

  • スマート・フォン
  • ノート・パソコン
  • サーバ 等々

の中にデータが保管されています。

つまり、あなたもブロックチェーン・ネットワークに参加する事により、あなたが所持する

  • スマート・フォン
  • ノート・パソコン
  • サーバ 等々

は、ブロックチェーンのデータ保管場所になります。

これらコンピュータ端末は、ノードと呼ばれます。

ノード(Node)は邦訳すると

  • 結び(目)
  • 【植物, 植物学】節
  • 【天文】交点 等々

という意味で使われ、特にコンピュータ・ネットワーク界では、ネットワークの

  • 接点
  • 分岐点
  • 中継点 等

を意味します。

つまり、分散型台帳(ブロック・チェーン)は、取引・履歴等々のデジタル記録を一定期間で区切った「情報の塊(ブロック)」である台帳をブロックチェーン・ネットワークの参加者全員で共有、保存・管理しているため、

  • 誰が
  • いつ
  • どのような情報を

「情報の塊(ブロック)」である台帳に書き込んだのかを

  • 共有
  • 偽造できないような形で保存
  • 管理

する仕組みを備えた技術になります。

ブロック・チェーン・ネットワーク

台帳

台帳とは、売買や事務上の記録の土台となる帳簿の事を指します。

台帳

取引記録が記載されている銀行通帳や家計簿も台帳の一つです。

台帳

ブロック・チェーン

台帳は、ブロックチェーンの「情報の塊(ブロック)」と同義で、ビットコイン・ブロックチェーンにおける台帳の中身は

  • 一つ前ブロックの情報
  • 取引日時
  • 送信者
  • 受信者
  • 取引額 等々

という事になります。

台帳

ブロックチェーンの仕組み

ブロックチェーンの仕組み

ブロックチェーン技術の仕組みを

  • 分散型管理システム
  • ブロック構造
  • 電子署名

に分けて説明します。

分散型管理システム

  • スマートフォン
  • ノート・パソコン

を利用してインターネットに接続するコンピュータ・ネットワーク・アーキテクチャには、大きく分けて

  • クライアントサーバ・モデル
  • P2P(Peer-to-Peer:ピア・ツー・ピア:以下、P2Pと呼ぶ)モデル

に分ける事が出来ます。

アーキテクチャ(architecture)とは

  • 建築様式
  • 構造
  • 構成

という意味です。

コンピュータ分野では

  • 基本設計
  • 設計思想

を指します。

つまり、コンピュータネットワーク・アーキテクチャとは、

  • コンピュータネットワーク・・コンピュータ同士をつなぐ
  • アーキテクチャ・・・基本設計

複数のコンピュータを接続する基本設計ということになります。

クライアントサーバ・モデルでは、ネットワークで接続されているコンピュータを

  • 特定の機能を集中的に担当するコンピュータ → サーバ
  • 利用者の操作するコンピュータ → クライアント

それぞれ役割で明確に分けます。

クライアント・サーバ・モデル

クライアント(client)を邦訳すると

  • 依頼人
  • 顧客

という意味になります。

クライアントサーバ・モデルにおけるクライアントは、「サーバの提供する機能・データ等のサービスを利用するコンピュータ」を指します。

クライアントサーバ・モデルに関する記事はこちら

クライアントサーバのサーバサイド・三層アーキテクチャ
クライアントサーバ、サーバサイドや三層アーキテクチャとは何か御存知ですか。この記事では、クライアントサーバの役割、サーバサイドや三層アーキテクチャについて初心者向けに説明しています。クライアントサーバの役割、サーバサイドや三層アーキテクチャに興味がある方は是非ご覧下さい。

クライアントサーバ・モデルに対置するコンピュータ・ネットワーク・アーキテクチャとして紹介されるのが、P2Pモデルです。

peer(ピア)は英単語で、(年齢・地位・能力などが)同等の者という意味です。

P2Pモデルにおけるpeer(ピア)は、

  • 対等の立場で通信を行うノード
  • 対等の立場で通信を行う通信相手

を意味しますので、P2Pモデルは

  • ネットワークに接続されたコンピュータ同士がノードとして対等の立場、機能で直接通信
  • インターネット基盤であるIPネットワークはIPアドレスさえ分かればどのノードとも通信可能

という特徴を持ったコンピュータネットワーク・アーキテクチャという事になります。

P2P(peer-to-peer:ピア・ツー・ピア)モデル

P2Pモデルに関する記事はこちら

【初心者向け】P2Pとは?P2P通信の仕組みと種類
P2Pとは何かご存知ですか。また、P2P通信の特徴・仕組み・種類についての知識はありますか。P2P通信はLINEでも使われている技術です。この記事では、P2P通信の特徴・仕組み・種類について説明しています。P2P通信の特徴・仕組み・種類に興味ある方は是非ご覧下さい。

一般的に

  • クライアントサーバ・モデル・・・中央集権型
  • P2Pモデル・・・非中央集権型

それぞれの型に分ける事が出来ます。

中央集権型・非中央集権型

中央集権型

中央集権型

中央集権型であるクライアントサーバ・モデルのメリットは、コンピュータネットワーク・アーキテクチャの中心に君臨するサーバが情報を一元管理するため、クライアントはデータを保管する必要がありません。

デメリットは、管理元が一つだけなので、

  • 外部からの不正アクセス
  • 攻撃

を受けた時にサーバがダウンして利用停止になることがあります。

最悪の場合、

  • 情報漏洩
  • データ改竄 等々

の被害が発生する可能性もあります。

非中央集権型

非中央集権型

非中央集権型であるP2Pモデルは、中央に管理者を置かずにコンピュータ同士を繋げて管理しているコンピュータネットワーク・アーキテクチャです。

ブロックチェーンでは、この非中央集権型のP2Pモデルを採用しています。

非中央集権型のP2Pモデルでは、ブロックチェーン・ネットワーク参加者全員のノードが

  • 情報を管理
  • 不正が起こらないように監視

を行なっており、ブロックチェーン・ネットワーク参加者一部のノードが

  • 故障
  • 攻撃

を受けて機能出来なくとも、他のノードがブロックの情報を保持している為、ブロックチェーン・ネットワーク全体が影響を受けることはありません。

非中央集権型

ブロック構造

ブロック・チェーンのブロック構造

ブロックチェーンの一つ一つのブロックは、

  • どのような構造になっており
  • どのような情報を記録しているのか

ビットコインのブロックチェーン・ネットワークのブロックを例にとって見ていきます。

ビットコインのブロックチェーン・ネットワークのブロックには

  • 前ブロックのハッシュ値
  • タイムスタンプ
  • ビットコインのトランザクション(取引情報)
  • Nonce(Number Used Once)

が記録されています。

ブロック・チェーンのブロック構造

前ブロックのハッシュ値

ハッシュ値とは、ハッシュ関数を通して任意長のビット列から規則性のない固定長のビット列を生成する値の事です。

少し日本語が難しいですが、要はハッシュ関数は

  • 短い単語や長い文章(任意長のビット列)を引数として入力
  • 規則性のない一定の長さの文字列(規則性のない固定長のビット列)が戻り値(ハッシュ値)を返す

という役割を果たしています。

ハッシュ関数・SHA-256

ハッシュ関数には

  1. 同じ入力値に対しては必ず同じハッシュ値が出力
  2. ハッシュ値から元の入力値に復元することは不可能/li>

という特徴があります。

ハッシュに関する記事はこちら

ハッシュ関数とは?ハッシュ関数のアルゴリズムと種類
ハッシュ関数、ハッシュ関数のアルゴリズムと種類・特徴についてどのようなものか説明出来ますか。この記事では、ブロックチェーン技術の中の一つであるハッシュ関数のアルゴリズムと種類・特徴について説明しています。ハッシュ関数のアルゴリズムと種類・特徴に興味ある方は是非ご覧下さい。

ビットコインのブロックチェーン・ネットワークでは、ハッシュ関数を利用して、ブロック内にある

  • 前ブロックのハッシュ値
  • タイムスタンプ
  • ビットコインのトランザクション(取引情報)
  • Nonce(Number Used Once)

の情報をハッシュ値に変換します。

ハッシュ関数

平文
(入力値)
ハッシュ関数暗号文
(ハッシュ値)
・00005AD067
039524BEE78
39291B28B36
5AD4B0E8A9
C17CA961CF9
CC353E96FF
・2019年11月15日
・Aさん ➡︎ Bさん 3BTC
・Sさん ➡︎ Hさん 2.4BTC
・Dさん ➡︎ Gさん 0.7BTC
・9A529A0B
➡︎
000003E61
195DA3EC3
06277615B
7CB99DADB
530FAA7622
DBC0C4271
EAEE997C7

何故、これらの情報を記録しているブロックは、ハッシュ関数を通してハッシュ値にする必要があるかというと、ブロック・チェーン

  • 透明性の確保
  • 高セキュリティ

を実装する為です。

ビットコインのブロックチェーン・ネットワークでは、ビットコインの取引履歴等々は誰でも閲覧可能ですが、匿名性は保たれています。

Blockchain.com Explorer | BTC | ETH | BCH
The easiest and most trusted transaction search engine and block explorer.

トランザクション(取引情報)

トランザクション(取引情報)

トランザクション(Transaction)は邦訳すると

  • 処理
  • 取引 等々

の意味があり、DB(データベース)処理のようなIT分野では「分割不可な一連の処理」としてトランザクションという用語が使われます。

ビットコインのブロックチェーン・ネットワークにおけるブロックのトランザクションは

  • Transaction Input(トランザクション・インプット)
  • Transaction Output(トランザクション・アウトプット)

から構成されています。

UTXO

UTXOとは、Unspent Transaction Outputの略で、邦訳すると「未使用取引アウトプット」と呼ばれています。

つまり、トランザクションで使用されなかった(未使用:Unspent)Transaction Output(取引アウトプット)という意味です。

例えば、Aさんはトランザクション・インプットにより得た5BTCを持っているとします。

AさんはBさんに3BTCを譲渡する取引をするとしましょう。

この場合、5BTCを

  • 3BTC
  • 2BTC

に分割することは出来ません。

その代わり、トランザクション・インプットの5BTCを

  • 3BTC・・・Bさん
  • 2BTC・・・Aさん(自分自身)

というように行います。

この、Aさん(自分自身)に送信した2BTCが、UTXOになります。

トランザクション(取引情報)

取引番号送信受信
送信者取引額(BTC)受信者取引額(BTC)
1Aさん5Bさん3
Aさん1.9
手数料0.1
実際には、手数料が掛かります。

UTXOに関する記事はこちら

ビットコインウォレットの仕組みとウォレットの種類
ビットコイン取引の中で使われるウォレットの仕組みと種類についてご存知ですか。この記事では、ビットコイン取引の中で使われるウォレットの仕組みと種類について図解で分かりやすく説明しています。ビットコイン取引の中で使われるウォレットの仕組みと種類について興味のある方は是非ご覧下さい。

Nonce(Number Used Once)

Nonce(Number Used Once:ナンス)は、「一度だけ使われる数字」という意味です。

一度だけ使われる数字」ですので、あまり意味のない様に思えるかもしれませんが、Nonce の役割こそが、ブロックチェーンの肝になっています。

Nonceは

  • 32ビットの文字列
  • 4バイト
  • 16進数で表すと8桁

になります。

Nonceの役割こそが、ブロックチェーンの肝だと先述しました。

その32ビットの文字列であるNonceの役割とは、「ブロックを作り次のブロックと繋げる事」なのです。

新しいブロックが生成されるに当たっては、一定の条件「ハッシュ値の頭に一定以上のゼロが続く」を満たすハッシュ値のみが認められています。

新しいブロックが生成される度に、

  • 最初は「ハッシュ値の頭にゼロが一つ」 → 0F731584・・・・
  • 次に「ハッシュ値の頭にゼロが二つ」 → 00E6BA2D・・・・
  • その次は、「ハッシュ値の頭にゼロが三つ」 → 000DBE4I・・・・
  • ・・・・

というように新しいブロック生成の条件の難易度は上がっていきます。

ブロック・チェーンのブロックの記録で必要な情報は「トランザクション」だけですが、Nonceを利用する事で、悪意のある第三者からのデータの改竄を防ぐ役割も果たしています。

実際のビットコインのブロックチェーン・ネットワークでの新しいブロック生成の流れを見てみます。

例えば、新しいブロック生成の条件が、「ハッシュ値の頭にゼロが五つ」だとします。

この条件を満たす為に

  • 前ブロックのハッシュ値
  • タイムスタンプ
  • トランザクション

これらのデータに、

  • 00000000から
  • FFFFFFFFまで

Nonceを総当たりで一つずつ代入していき、「ハッシュ値の頭にゼロが五つ」の条件を満たすまで計算し続けます。

前ブロックの
ハッシュ値
・タイムスタンプ・トランザクション
(取引情報)
Nonce新ブロックの
ハッシュ値
00005AD
0670395
24BEE78
39291B2
8B365AD
4B0E8A9
C17CA96
1CF9CC3
53E96FF
2019年
11月15日
A ➡︎ B 3BTC
S ➡︎ H 2.4BTC
D ➡︎ G 0.7BTC
0000000030FF7
・・・
・・・
・・・
00005AD
0670395
24BEE78
39291B2
8B365AD
4B0E8A9
C17CA96
1CF9CC3
53E96FF
2019年
11月15日
A ➡︎ B 3BTC
S ➡︎ H 2.4BTC
D ➡︎ G 0.7BTC
000000019AF04
・・・
・・・
・・・
00005AD
0670395
24BEE78
39291B2
8B365AD
4B0E8A9
C17CA96
1CF9CC3
53E96FF
2019年
11月15日
A ➡︎ B 3BTC
S ➡︎ H 2.4BTC
D ➡︎ G 0.7BTC
00000002E858D
・・・
・・・
・・・










00005AD
0670395
24BEE78
39291B2
8B365AD
4B0E8A9
C17CA96
1CF9CC3
53E96FF
2019年
11月15日
A ➡︎ B 3BTC
S ➡︎ H 2.4BTC
D ➡︎ G 0.7BTC
9A529A0B000003
E61195
DA3EC3
062776
15B7CB
99DADB
530FAA
7622DB
C0C427
1EAEE9
97C7

ハッシュ関数

この新しいブロックを生成する条件のNonceを見つける計算作業を、マイニングと呼びます。

ハッシュ関数は不可逆性の関数であるため、Nonceを色々な値に変更しながら総当りでハッシュ値を確認する以外に一定以上のゼロが続くハッシュ値を探す方法がないため、マイニングは大変な作業になります。

  • 前ブロックのハッシュ値
  • タイムスタンプ
  • トランザクション
  • Nonce

のデータのうちのどれかひとつでも変わると各ブロックのハッシュ値も変わるため、改竄にもすぐに気づくことが可能になっています。

例えば、ブロックAのトランザクションを改竄する(書き換える)と、ブロック間の整合性を保つ為にブロックBのハッシュ値を変える必要があります。

ブロックBのハッシュ値が変わるとブロックCのハッシュ値も変える必要が出てきます。

ブロック・チェーンの改竄

このように、一箇所のトランザクションを書き換える事で後続に波及してしまい、全体を書き換える必要が出てきてしまいます。

加えて、新しいブロックを生成する条件である「ハッシュ値の最初に一定以上のゼロが続く」を満たすハッシュ値を見つけるのは非常に難しく、膨大な計算時間が必要な作業なので、ブロックの改竄が実質的に出来ない仕組みになっているのです。

ブロックチェーンには「ブロックの分岐点から先頭までの長さが長い方を常に正しいものだと認める」というルールがあるので、大多数のノードを上回るマイニングのスピードが求められます。

電子署名

ビットコインのブロックチェーン・ネットワークでは、ビットコインのとトランザクションが記録されています。

ビットコインを個人や取引所・販売所で

  • 購入
  • 売却
  • 譲渡 等々

の取引をする度に、ビットコインのブロックチェーン・ネットワークにトランザクションとして書き込む必要があります。

ビットコインのブロックチェーン・ネットワークではトランザクションに書き込む、

  • 取引者
  • 取引内容

が取引者本人より行われており、且つ内容が正しいものなのかどうかビットコインのブロックチェーン・ネットワーク参加者で検証する必要があります。

そのトランザクションの書き込みが正しいかを検証する仕組みが電子署名になります。

電子署名とは、

  • 電子取引
  • 電子ファイル(PDF 等々)

の取引者・作成者本人が取引・作成した事を証明する技術のことです。

企業・個人間で行われる契約書・稟議書等々の紙媒体への、

  • 直筆の書名
  • 判子の押印

と同様に電子署名では、電子取引や電子ファイル媒体に

  • 取引情報に取引者本人のデジタル版の署名
  • 作成者本人のデジタル版の署名

を電子的に残すだけです。

電子署名

電子署名の技術は、

  • 契約書
  • 電子カルテ
  • 公共事業の電子入札 等々
  • 暗号資産の取引

で広く利用されています。

公開鍵暗号方式

電子署名の仕組みでは、公開鍵暗号方式という情報(データ)を暗号化する技術が使われています。

公開鍵暗号方式では、

  • 公開鍵
  • 秘密鍵

二つの鍵が使われ、それぞれの特徴は

  • 公開鍵・・・暗号文を復号
    • 秘密鍵でしか開錠出来ない錠みたいなもの
    • 秘密鍵により複数作成可能
  • 秘密鍵・・・平文を暗号化
    • 公開鍵を作成出来る鍵みたいなもの
    • 公開鍵を開錠出来る唯一の手段

になります。

「鍵」とありますが、暗号化・復号化する為の手段としての「鍵」という意味であり、インターネットの中で、実際に物理的(有形)な「鍵」をやり取りする訳ではありません。

実際の「鍵」の正体は、「鍵」のような役割を果たす無形資産(データ)です。

暗号化・・・第三者が通信文を見ても特別な知識なしでは読めないように変換するセキュア通信の手法

復号化・・・デジタルデータを特定の方法で、元の通信文・データに戻す変換を加えること

暗号化・復号化

電子署名では、電子取引を行なった取引者本人が秘密鍵を用いて電子取引を電子署名(暗号化)します。

秘密鍵を用いて電子署名(暗号化)したので、復号化(検証)する為には公開鍵が必要になります。

ここで、公開鍵の特徴を思い出して欲しいのですが、公開鍵は秘密鍵によってしか生成されません。

つまり、秘密鍵を用いて電子署名(暗号化)した電子取引の取引者本人しか公開鍵を生成出来ないのです。

また、公開鍵は秘密鍵によって複数作成可能ですので、電子取引の電子署名(暗号化)後に取引者本人は復号化(検証)してもらう為に周囲の者に公開鍵を配ります。

公開鍵を受け取った者は、電子署名(暗号化)が本人のモノか検証する為に復号化(検証)します。

復号化(検証)に成功した電子取引は正当性が認められます。

電子署名において

  • 秘密鍵・・・施錠用の鍵(電子署名(暗号化))
  • 公開鍵・・・解錠用の鍵(復号化(検証))

の役割をそれぞれ果たしているのです。

この電子署名が実際にビットコインのブロックチェーン・ネットワークで応用されているか見ていきます。

ビットコインのブロックチェーン・ネットワークにおける電子署名

AさんのビットコインアドレスからBさんのビットコインアドレス宛にBTC(ビットコイン)を送信する際は

  1. 取引情報の生成
  2. 取引情報をAさんの秘密鍵を使い電子署名(暗号化)
  3. P2P・ネットワークに取引情報を送信
  4. 取引情報の復号化(検証)

という流れになります。

ビットコインアドレスとは、銀行取引でいう銀行口座にあたります
取引情報の生成

仮想通貨・取引情報の生成

Aさん自身が、「AさんのビットコインアドレスからBさんのビットコインアドレスへ1BTC」という取引情報を生成します。

電子署名

仮想通貨・電子署名

Aさんは、Aさんが生成した取引情報をAさんの秘密鍵を使い電子署名(暗号化)します。

Aさんが、取引情報を電子署名(暗号化)する事で、この取引がAさんの取引である事を証明します。(所有の確認)

取引情報のP2P・ネットワークへの送信

仮想通貨・取引情報のP2P・ネットワークへの送信

ビットコインのブロックチェーン・ネットワークに「AさんのビットコインアドレスからBさんのビットコインアドレスへ1BTC」という取引情報を送信・公開します。

取引情報の検証

仮想通貨・取引情報の検証

Aさんは、ビットコインのブロックチェーン・ネットワークに取引情報に加えて、公開鍵を送信・公開して、Aさんの取引情報の復号化(検証)をビットコインのブロックチェーン・ネットワークに参加しているユーザに実施してもらいます。

Aさんの取引情報を復号化(検証)出来るのは、Aさんの持つ秘密鍵とペアで生成された公開鍵だけです。

つまり、ビットコインのブロックチェーン・ネットワークによって行われる復号化(検証)によって

  • 秘密鍵で電子署名(暗号化)された取引情報
  • 公開鍵で復号化(検証)した取引情報

の一致が検証出来れば、この取引情報を送ったのはAさんであるということになります。

  • 本人が送信者なのか
  • 取引情報が途中で改竄されていないか

を証明するために電子署名が利用されているのです。

復号化(検証)の結果、取引に問題がなくAさんの電子署名(暗号化)だと証明されれば、その取引情報はビットコインのブロックチェーン・ネットワークに保管されます。

ブロック・チェーン技術のまとめ

ブロック・チェーン技術のまとめ

この記事の冒頭でも言いましたが、ブロックチェーンは、

  1. 既存の情報技術(IT)を組合せた技術の総称
  2. 新しく開発された技術ではない

というものです。

この既存の情報技術(IT)というが、

  • コンピュータ・ネットワーク・アーキテクチャである分散型管理システムのP2Pモデル
  • ブロック構造のトランザクションをハッシュ値に返すハッシュ関数
  • トランザクションの正当性を検証する電子署名の公開鍵暗号方式

になります。

つまり、ブロックチェーンは、これら既存技術を組合わせた技術の総称という事です。

以上、ブロックチェーン

  • 概要
  • 仕組み

についての説明になります。

コメント